マクロビオテック初心者

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zoom RSS 心と食べ物の関係

<<   作成日時 : 2008/12/19 03:28   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 19 / トラックバック 0 / コメント 6

すっかりほったらかしのこのブログだが(ゆるゆる実践はやってます)、
一点だけ、時間があったらいつか書きたいと思っていたテーマがこれである。

前々から、マクロビ関係者の主張で、疑問に思っていたものがある。
それは、「マクロビをすると心が変わる」「マクロビは人間の霊性を向上させる」すなわち「マクロビは世界平和への道」等々というものである。

久司道夫さんなどの本を読むと、「世の中を平和にするためには食を変えなければ」という主張がされている(『地球と人類を救うマクロビオティック』など)。
肉を食べる人たちは攻撃的。
穀物菜食の人は穏やか。
といった、極端にステレオタイプなイメージを主張する人たちもいる。

これは本当にそうだろうか?

そう思った理由のひとつには、自分が実際正反対だったことがある。
明らかに、マクロビを始めてからの方が、イライラが多くなり、家庭内の人間関係が悪化した。(笑)
このブログに「マクロビ離婚」という検索ワードでたどりつく人もいる。
(書いた覚えはないが。おそらく中島デコさんの離婚についてのワードがヒットしたのだろう)
そういうことばが存在するのは、そういう現象があることを示しているのだろうか。
少なくともマクロビで家族の仲が険悪化した人の話はよくネットで目にするし、マクロビ実践者がそれ以外の人を見下した文章もあちこちで散見する。
(非実践者は「マグル」じゃなくて何と呼ばれるのでしょう?)

これはつまり、あることにこだわりすぎて執着すると、周囲の人間との軋轢を引き起こす可能性があるということだと思う。
マクロビでハッピーになった人というのは、たまたま義父母と同居していなかったり、ご主人が食べ物について同じ考え方があるとかで、自分の思い通りに事を運べる環境にいる人に限定されるのではないかと感じる。
その場合このハッピーの中身は、自分自身の食生活をコントロールする喜び、すなわち生活(人生)を思い通りにプロデュースすることの喜びではないかと思う。

まあそんなことはともかく、仮に本当にマクロビでハッピーになれるのだとしても、私が違和感を感じるのは、「食べ物」という「物質」によって「心」という魂の領域をコントロールしようとする考え方なのである。
食べ物が心を変えるということは、突き詰めれば物質が精神的なものを左右するということになるのだ。

私は昔、こんな話を本で読んだことがある。
人間の脳に電極を埋め込む。
そこに電気刺激を与えるのだが、その場所によって人間は怒ったり泣いたり笑ったりするという。
つまり、人間の心は結局のところ脳の電気信号に還元できる、というような、ちょっと不気味な話。
そんなことがあるもんか。人間には魂というものがあって、それ自体脳の電気刺激なんかに還元されるもんじゃない。と、私は個人的に思っていたので、こうした実験から導かれる人間観(人間を機械のようにとらえる)に反発を覚えたものである。

マクロビで心が変わる、という主張にも、先の脳の電気刺激の本を読んだときと同様の違和感を感じたのである。
Aを食べればこんな人間になり、Bを食べればこんな人間になる。ま、極端な言い方だが、体内に摂取する食べ物(物質)によって人間の心は左右されると言っているようなものなのだ。いや、食べ物のみが、人間の心を変えうるものだという言い方さえ、上の久司氏はしている。
本人の意思は。本人の生き方の選択は。価値観の構築は。宗教は。そういったものをすべて素通りして、心を変えうる要因として食べ物だけに集中している。そこに違和感を感じる。

マクロビ界で著名な大森一慧さんはその著書で「人生は、いかなる価値観をもつかで大きく左右されるものですが、その価値観を決めるのは血液の質です」と述べている。そして血液の質をよくするための食生活の実践を説いている。
血液の質が価値観を決める?価値観が血液の質を変えるのではないのか?
ここにもマクロビの人間機械論的な発想を感じる。

マクロビで健康になるよ、という話だけならわかるのだが(それにもいろいろ異論があるようだが)、健康のためじゃない、心のためだ、という宗教の領域にも踏み込んでくると、私はこのような人間機械論的な人間観を見出すのである。

お腹にいるときから完全穀物菜食で育ったこどもは、穏やかでやさしく、子育てが楽になるから、と実践している人もいる。
怒りっぽくない人を作るのは実は簡単だ。
脳の前頭葉をちょこっと切り取れば、非常に穏やかな人間ができあがる。^^;
もちろんこれは命の危険があるので、やる人はいない。
では、「これを飲めば心が穏やかでやさしくなる薬」があったら、どうだろう。
私には違和感がある。
命の危険はないにしろ、やってることの根本は上の手術と大して変わりないからだ。

薬が人工的で嫌だというなら、「これを食べれば穏やかでやさしい人間になる食品(野菜とか)」があったら?
これはかなりマクロビに近い。
私がマクロビで穏やかでやさしい子どもに育てようとすることに感じる違和感とはそういうものである。
つまり、ある種の栄養源を完全に抜くことで穏やかな人間を作るということは、つまるところ物質で心をコントロールしようとしているという点では上の手術と共通しているのではないかと思うからだ。

なぜ心の問題を心で解決しようとしないのだろうか。
自分の心の内を見つめるとか、神に祈るとか(特定の宗教でなくとも、自分の内なる存在でも)、そういうことではなく、食べ物を変えることで解決しようとするのだろうか。

私は物質と精神ということに、明確なラインを引いている人間である。
物質には、この世に不平等がある。それは確か。
世の中には、お金持ちもいれば貧乏な人もいるし、飢えに苦しむ人もいれば飽食の人もいる。
けれども、心だけは、どんな環境に生まれた人間にも、公平にチャンスが与えられていると私は信じている。
それは、心というものは、物質よりも上にあるもの、物質よりも大事なものだと考えるからである(個人的な信念です)。
人間は、物質面で不平等があるが、物質は心に比べたらとるに足らないものだから、神様はあえて物質面で人間を不平等におかれているのだと。
たとえ悪い親から悪い性質をもって生まれた人でも、だからといって不公平なわけではないと思う。大事なのは何をもって生まれてきたかではなく、どんな生き方を自分で選択したかだと思うからだ。人は自分の望む人間になるのだと思う。どんなに時間がかかったとしても。

では、不平等に与えられている物質が、心の領域を左右するということになったらどうなるのか。そこには結果として不平等が生じる。
私は心の平和というものは、お金や地位や生育環境に関係なく、誰にでも平等に得られる権利だと思っているのだが、それが脅かされる。

お金があれば、心穏やかになれるとする。
買い物をしていれば、心が休まる人がいるとする。
お金があるうちはいい。でも、お金がなくなれば、その人は心穏やかでなくなるのだ。
その場合、その人の内面の幸せは物質により左右されている。
このように、心の幸せが物質に基づいている場合、それは不安定なものである。物質とは不平等であるし、いつもあるとは限らないから。

食べ物も同じである。マクロビを実践できない家庭は少なくないと思う。
義母と同居している我が家もそうだし、義母はまた肉屋に勤め始めたので、週に何回かは肉を食べなくてはならない。
そんな価値観の違う家族と一緒に暮らしている人たちは、心穏やかになることはできないのか。
肉屋の息子に生まれて小さい頃からお肉をたくさん食べて育ったら、そして家の肉屋を継いだら、攻撃的な人間になるしかないのか。
エスキモーの人たちは。(笑)
物質で心をなんとかしようとする考えに抵抗があるのは、そのためである。これまた不安定な「幸せ」「内面の穏やかさ」ではないのか。

人はどんな限界状況にあろうと内面の幸せを獲得できる、といった体験記は探せばいくつも見つかる。
ナチスの強制収容所の体験について書かれた『夜と霧』しかり、オリバー・サックスの著書しかり。
こうした本を読むと、人間はいかなる状況にあろうと、たとえ脳の病をもっていようとも、魂が健全であることができると思わされる。
食べ物で人間が変わってしまうという人間観とは対極の位置にあるものである。

マクロビには、あくまで物質の領域である健康だけを扱っていてほしいものだと思う。
そうすれば、マクロビ実践をたとえば状況によりやめることになったとしても、それがあらゆる理想を捨て去るとかいう大げさなことにならず、単にひとつの健康法を変えるだけだということですむ。
そうなればマクロビの呪縛ももっとゆるいものになるのではないか。
(呪縛に苦しむ人もいるようなので)

*  *  *
マクロビにかわるものとして、たとえば瞑想などがある。
瞑想者の身体の年齢は実年齢より著しく若くなり、瞑想実践者は一般のアメリカ人よりはるかに健康であるという研究結果がある。

これは、心を正しい方向に向けることで身体を健やかにする、というものである。
アーユルヴェーダなどは、人間の意識や注意力というものが、身体を変える力をもっていることを言っている。

私は「物質が心を変える」という考えよりも、「心が物質(身体)を変える」という考えの方を好む。
それは、誰もが実践でき、周囲と軋轢を起こす必要もなく、肉を食べさせられたの、添加物があるの、白砂糖がどうのと言って目くじらをたてる必要がないからだ。
(もちろんそうした食べ物を採り過ぎないに越したことはないことはわかっているが、ここで言っているのは不本意ながらそうしたものを自分やわが子に食べさせなければならない状況になったときの心理状態である)

そりゃ、極端にひどい食生活をしていれば、体が不調をきたし、それで気分が左右されることもあるだろう。
しかしそれはよっぽどの場合だ。
私はもともと健康志向だし、気をつけてきた方なので、そういうことはない。
マクロビ実践に関係なく、イライラがなくなるときもあるし、イライラするときもある。
その原因は、そのときの自分の内面を見つめてみればすぐにわかる。
誰かへの妬みではないのか、自分をよく見せたいのではないか、・・・見つめていると、その根本原因がわかる。そっちを直すべきで、食べ物を変えたところで、原因は解決されない。
食べ物でよくなると考えたら、その時点で思考停止ではないのか。
もし食べ物が解決できるとしたら、それは本当に気分がいいとか悪いとかいう、心の表面的な部分なのではないかと思う。

肉を食べていても、穏やかな人はいくらでもいる。これは本当に事実。
イエスキリストは、「口から入るものは人を汚さない。むしろ口から出て行くものが人間を汚すのだ」と言っている。
そしてすべての食べ物を清いものとし、当時の宗教者たちが食べないでいたものを平気で飲み食いした。
食べ物が心を汚すのではない。心の中にある悪い思いが自分を汚しているのだ、ということ。
この方が私には納得できるのだ。

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
はじめてコメントさせて頂きます。
といっても、先ほどこちらのブログを発見しまして、ささっと読ませていただいただけの流れの者です
私は1歳7ヶ月になる娘をもつ専業主婦です。
母乳が詰まりがちだったので、以前から気になっていたマクロビを今年に入ってから(遅っ)始めました。もともと凝り性ですので、本を読んだりブログを読んだりで勉強してますといろいろふふ〜んと考えるものがありました。
こちらには予防接種の検索でお邪魔しましたが、考え方がぴったんこに心に響き、その他の記事も、”だよね〜”と思わず勝手に共感しましたので、その旨お伝えしたくてコメントしました!
更新大変だとは思いますが、これからもちょくちょく勉強しにお邪魔しますので、頑張ってください。記事に関係なくてすいません…。私の浅知恵では到底コメントできません
みなと
2009/02/03 21:17
みなとさん、はじめまして。^^
コメントありがとうございます。
(新着コメントの欄に反映されないのはなぜかしら?)

マクロビを取り入れようとしつつもちょっと斜に構えているところがある私なのですが、考えがぴったんこということでそういう方もいるのだな〜と嬉しく思います。
またよかったら遊びに来てください。

(最初は作ったものをいろいろアップしていたのですが、忙しくなって1〜2ヶ月に1回くらいしか更新しておらず、ついレシピよりも思ってることをつらつらと書いてしまう私です)
パンプキン
2009/02/06 01:27
はじめまして。
私も今日こちらにいきついてコメントしています。
マクロビで全ての栄養を賄えるのか!?
この答えを求めてです。
私も産後、娘に良い母乳と良い環境をと考え、マクロビを始めました。といっても自己流で、正確なものでもなく、自宅を一歩出ると出来てません。
そして、実家が釣りが好きなので魚介類は外せません!
厳格な方の意見を見たりしていると、なるほど、とも思う一方、私の体調は?と聞かれると、物忘れは多いし、すぐに肩凝り、口内炎、疲れやイライラも多いです。まだ授乳中なので余計なことです。
本当にこのままで良いのかと、何が本当なのか?について、とても参考になる情報が多く、真剣に拝見させて頂きました。
私の家庭は、主人が肉大好きで、マクロビなんかとんでもなく、主人の実家もそうです。
ただ、マクロビであることを邪魔されるような事はありません。
家庭内で意見が別だと、人間の本能に由来する欲求なだけに本当に不和を招いたりしました。
主に私が突っ走る性格なので。
まだ全部拝見していませんが、これからも楽しみにしています。
ゆるマクロビも含め、共感できる事が多く、頑張って下さい。

2009/08/13 14:10
空さん、こんにちは。
家を留守にしていた間にコメントいただいたため、お返事が遅くなりすみません。

マクロビを実践しようとする場合、まずは家庭内での不和が問題ですね。
うちも同じです。
他のコメントにも返事させていただきました。
更新が遅いブログですが、また遊びに来てください。
パンプキン
2009/08/19 14:49
はじめまして。
色々と検索中にこちらの記事に辿り着きました。
私は二年前に思いがけずにちょっとした病気をして以来、食事に気をつけるようになり、マクロビ、ベジタリアン、ファスティング等色々実践してきました。
でもここ半年程、日々ストレスが溜まりに溜まり、しなければいけないという思い、まさに呪縛されていた状態だったと、こちらの記事を読んで認識しました。ハッとさせられました。
食べ物がいけないからストレスが溜まるんだ、と思い込んでいた自分に気付いていなかったのです。
スーッと心のモヤみたいなものが取れた気分です。
食べ物でストレスが溜まるわけは当然なく、それをしなければいけないと自分自身でストレスをかけ、それを食べ物のせいだと責任転嫁していたのですね…。
お会いしたことはありませんが、感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
今日からいらないストレスを感じずに美味しく食事できそうです。
また記事拝見しにお邪魔します。
さゆり
2009/10/19 02:26
さゆりさん、はじめまして。
コメントいただいていたのに気がつかなくて、お返事が遅くなってごめんなさい。
いつも言いたいことを書き散らかしている記事ですが、お役に立てたようで幸いです。
マクロビは、まともなことを言っていることもある反面、すべてを食べ物で解決しようとしているおかしな面もあると思います。
まるごと鵜呑みにするのでなく、それこそ呪縛にとらわれることなく、「いいとこ取り」で距離を置いてつきあうのがいいのかなと思います。
私もそうですが、気分が落ち込むときって、大意低ちゃんとした理由がありますよね。
そっちを解決すること、あるいは解決できなくても見つめることが近道なのかなと思います。
これからも更新はたま〜にですがまた遊びに来てください。
パンプキン
2009/10/25 07:35

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